この9月27日付の長崎新聞朝刊をご覧ください。BSL4施設の12月着工を目指す長崎大学が,事故や災害など緊急時の対応に関する基本的な考え方をまとめたという記事です。
緊急時の対応とは,施設従事者が針刺し事故などで病原体に感染した恐れがある場合や,火災などの緊急時に際して,住民にどのように緊急情報を伝えるのか,などを指しています。
これまで無関心だった住民たちも,絶対安全と聞かされてきたBSL4施設で,そのような具体的な対応が必要なのかと知れば,きっと無関心ではおれなくなるでしょう。
でもこのブログ記事はそのようなことを言いたいために書くのではありません。この長崎新聞記事が大学当局や地域連絡協議会委員たちから非難されたことについて書くのです。

実は,この”基本的考え方”なるものは,28日開催される地域連絡協議会で議論されることになっていたのでした。しかし,資料は協議会委員には事前に配布されるので,委員から入手は可能です。
要するに,大学当局と委員たちの非難とは,協議会前に協議会委員以外の市民や住民に資料の情報が漏れたことがけしからん!と怒っておいでなのです。
しかしながら,果たして,そのことが非難に値するでしょうか?新聞報道はいろんな取材源から情報をいち早く読者に伝えることが千金の価値を持ちます。記者の責任と取材源との信頼関係で記事が書かれたものならば,報道協定違反や個人情報侵害など限られたケースを除き,それは何ら非難されるいわれはないことです。
でもこのブログ記事は,このような一般的擁護論を述べ立てるために書くのでもありません。この非難騒動には,大学当局,および地域連絡協議会の委員たちの,どうしようもない特権意識が隠れていることを明るみに出すために書くのです。具体的には下段をご覧ください。

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今回の場合は,取材源は地域連絡協議会の委員の一人と見られますが,以下は,28日の地域連絡協議会を傍聴した反対住民のお一人から聞いた話です。その方のメモによれば,その冒頭で次のような議論がなされました(発言は趣旨です)。


某委員(住民からは反対派と目されている方):『地域連絡協議会で論議しないうちにどこから情報がでたのか,おかしい。』
調議長:『委員の誰かに取材されたのだろうが,会議前にオープンにして頂きたくない。』
別の委員:『委員会として,事前配付資料は会議前に外に漏らすなと確認せよ。』


さて,この議論はいったい何でしょう?少なくともこの議論には,協議会が開かれるまでは住民に知らせる必要はない,知らせるべきではない,という明確な意思が表れています。調議長も含め,この委員たちは自分たちを一体なんだと思っているのでしょうか?
地域連絡協議会というのは,曲がりなりにも建前上は地域住民に関係するから話し合うためのものでしょう。それならば,事前に入手できた資料は,設置賛成者はいざ知らず,反対したい人ならば,それこそ住民を総動員して,どこかに問題はないのか,鵜の目鷹の目で精査したくなるのではないでしょうか?
それなのに,逆に協議会で議論するまで住民市民に知らせるなという姿勢を見せられて,開いた口がなかなか元に戻りませんでした。
このことをさらに敷衍すると,あの委員たちは,地域連絡協議会をまるで大学内部の審議会,いや,大事な国策を審議している審議会,そしてそれに参加することは選ばれた者に与えられた一種の特権だと勘違いしている節が感じられます。
このような姿勢では,住民から遊離した議論に巻き込まれてしまいやすくなります。


何度も言ってきたことですが,大学が地域連絡協議会を通じて住民に情報を発信するというシステムは,大学が勝手に決めたことです。住民サイドの承認は全くありません。そのような協議会には何ら正当性を認めることはできません。そのようなモノが既成事実を積み重ねて行く道具になっていることが大問題だと思われます。


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by nakamatachi3 | 2018-10-04 11:25 | Comments(0)

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