地域連絡協議会に久しぶりに提出した質問シリーズの第5弾は住民の合意と理解をいつ得るのかについての質問です。

長崎大学のみならず,田上市長や県知事,それどころか文部科学省の役人までが,施設設置への住民の合意と理解を得ることについては,”理解を得るようにずっと努力を続けて行く”という不埒なことしか言っていません。
言い換えると,施設設置については事前の住民の合意と理解を得ることは不可能なので,それは先送りして,とにかく何がどうあろうと施設建設という既成事実を造ろうというのが現在の作戦だと言えます。

ところが,いったん出来上がったとしても,武蔵村山の感染研のBSL4施設は三十数年間稼働できなかったわけです。しかも,最近のエボラ騒動でようやく稼働することになりましたが,その施設の役目は動物実験ではなく,エボラ患者(訂正:エボラのような一類感染症患者。以下同)が現れた時だけウイルスが存在する建前です。
本当は感染研もウイルスを常在させて,普段から研究をしたいのですが,市長と厚生労働大臣の締結した覚書では,エボラ患者の診断に特化すると明記されているのです。(実は,ウイルス診断にさえBSL4施設は不要なのですが,国内ナンバーワンの感染症研究のメッカ,感染研としてはどんな理由をつけても稼働したかったわけです。)

それはともかく,住民の合意と理解を得ないまま設置強行したら,またこの手の悲劇(40年近くも稼働できない)が起こることは確実です。まだ,12億円の予算しかついてなく,着工の兆しもない今の段階であればいつでも撤退できます。武蔵村山のような悲劇が生じないように,事前に十分に住民の理解と合意を得て欲しいのです。
悲劇とは,造った後稼働できないとしたら,総額77億円(と以前に言われましたが,今も活きているのかわかりませんが)の税金が無駄になること,のみではなく稼働しなくても維持費として膨大な税金が毎年配分されることになることを言っています。
私の現役の頃は維持費は10年間来るのが普通でしたが,このBSL4施設は特別なので,ずっと来ることになるでしょう。また来てもらわなければ,安全維持が疎かになってしまいます。
尤も,長崎大学にとっては,造った後住民の抗議で施設の稼働ができないとしても余り痛くはないはずです。なぜなら,その維持費が十二分に大きいからです。つまり施設が建設されるだけで,膨大な余分の予算が使えるので,長崎大学の目論見は7~8割は達成されると思われます。(念のため言えば,予算の使い道のチェックは結構甘いのです。)


BSL4施設のようなバイオ施設は,その影響が施設や運営機関だけに留まることはありません。病原体そのものの危険のみではなく,様々な有害化学物質,放射性物質,排水・排気などによる重大な環境負荷も与えます。だからこそ,学術会議の提言や日本建築学会のガイドラインが書かれているのです。ぜひ事前に住民の理解と合意を得てから,堂々と建設に向かって欲しいと願うのみです。(そうでないと,造った後は逆に住民は理解と合意を与えたことにされてしまうでしょう。このためには稼働差し止めで頑張らないといけなくなります。そんなことまでするのはいやですよね(・_・;)。)
言うまでもなく,その理解と合意を得たことは客観的な根拠に基づいていなければなりません。調議長や田上市長は,よく『住民の理解が進んでいる』と嘯くのですが,客観的な根拠を示したことは全くありません。
(下記質問文書の宛名の中で,最初は「長崎市高城委員さま」と誤記しておりました。改めて「長崎市高木委員さま」として訂正版に差し替えを事務局にお願いしました。間に合うかどうかわかりませんが,高木委員さまには深くお詫び申し上げます。)

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by nakamatachi3 | 2018-01-31 21:34 | Comments(0)

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