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片峰前学長は退任後も,不幸な事故が起こった場合,その設置責任を問われるべきであるとする理念について,改めてまとめておきます。

いつまでも個人としての責任を問うのは酷だ,という考えもありましょう。しかし,それに対して申し上げたいのは,次の事です。
『エボラのような兇悪ウイルスの動物実験施設を住宅密集地に造るような愚行は,公職である学長のポジションが勝手に独り歩きして行うものではない。或る個人が学長というポジションが持つ権力を利用して行うことである。よって個人としての責任を免れることはできない。』

尤も,住宅密集地に造ることが愚行であるかどうかは,見解の相違かも知れません。しかし,見解がどうあろうと,起ってしまったことの結果責任は逃れられません。
福島原発事故では,住民から東京電力の現・前・元の社長3人に対して告発訴訟が為されました。しかし残念ながら,検察自らが訴追する動きにはなりませんでした。これはひとえに,責任に対しての法的整備が為されていないためです。(いくら司法検察が国寄りとは言っても,法律があればえこひいきの程度は大幅に縮小します)。
バイオ施設に関しても,これと同じく法的整備がなされていないことは初めから指摘してきました。片峰前学長は,このことを以って退任とともに責任は消失するとお考えなのか,あるいは道義的な責任は感じるが,あくまでもその時の管理責任の問題に帰せられるとお考えなのか,あるいは他の責任の取り方というものがあるのか,そのようなことをお聞きしたわけです。

ここでは以上の観点から長崎大学に対して申し入れたメール(片峰前学長への公開質問のその後の最後のメール)の文章を再掲して,私たちの理念とします。

これまで回答をないがしろにしてきたことに対し,反省の弁が述べられておりますので,この回答そのものは可として受入れます。
しかしながら,回答の中身は当方の質問に直接答えるものではなく,最大の責任者である片峰前学長ご自身が,自らの設置推進の責任について(むろん,退任後も含めての責任),何らのお考えを示されないことは失望の極みであります。
私たちは,このような危険な施設(地域住民の理解と合意が必要とされる施設)のせめてもの安全の担保は,設置推進者個人の責任ある言動が最も基本的かつ最大のものであると考えております。その責任が退任によって,例えば長崎大学という漠然としたものに移行するとすれば,設置推進者は名誉欲など個人的な欲望の下に,どのような不誠実かつ無責任な言動も取れることになります。
このことは,貴学に限らない,普遍的な真理として申し上げております。
また,例えば「長崎大学が責任を取る」ということの無意味さも指摘しておきます。
まず,この施設に起因する万一の事故を想定した場合,不運が重なれば一大学で責任が取れるようなものでは済みません。BSL4施設とはそのようなことまで想定すべき施設であるという認識が欠如している証拠だと言えましょう。
次に,「長崎大学が責任を取る」という考えは,事故が起こった時の責任の所在が極めてあいまいになることに通じます。
その時点の学長を始めとする管理責任が問われるのは当然のことですが,『絶対に事故が起こらないとは言えない』として反対している私たち,そして『リスクゼロにするのは神の領域』とする片峰前学長の立場からすれば,『いつか起きる事故は想定されたもの』と言うべきものとなります。そのようなものをあくまでも設置推進した責任というのは特別のものであり,単なる管理責任に帰せられるものではありません
従って,その点があいまいになる『長崎大学が責任を取る』という考えは到底受け入れることができません。
幸いにして未だ,施設はできておりません。片峰前学長のこのお立場は,今は河野現学長にも引き継がれております。従って,私たちは,河野学長に対しても同じことをお聞きしなくてはなりません
貴回答によれば,『個人ではなく、本学の前代表者としての片峰へのご質問ということであれば、長崎大学としての立場からの考えを回答させていただく』とのことですが,この意味がよく理解できません。
まさに,『責任は長崎大学がとる』のような無意味な回答になること以外には考えられません。片峰前学長が自ら設置推進した事業について,自信がおありならその責任についても確たるお考えをお持ちだと思われるのですが,違うのでしょうか?
退任を口実に,沈黙を貫くことが許されるのならば,設置推進に関わるあらゆる言動が全く信頼できないものとなります。片峰前学長の伝言でも結構ですので,以上の点を含めて改めて回答していただくようお願いいたします。


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by nakamatachi3 | 2018-01-20 09:17 | Comments(0)

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