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何度も書くように,第13回地域連絡協議会は第12回の8月22日から4カ月空白の後に,12月20日に開催されました。会議資料は公開されましたが,その時の議事要旨案はまだ提示されません。議事要旨はいつも次の開催日近くにならないと提示されないのですが,第14回は2月2日と決まったのであとしばらくすると出てくるでしょう。
第13回も重要な発言が相次ぎましたが,果たして今度は重要な発言部分をカットするでしょうか?興味深いですね。


この第13回協議会の翌々日辺りに来年度予算原案の閣議決定がなされたことが報道されたことを別記事(来年度予算の閣議決定の報道)で書きましたが,長崎大学のBSL4予算のようなレベルの話は,閣議では全く為されない(閣議議事録)ようです。実質は文科省の概算要求を財務省が認めた時に,予算原案になります。


さて,第13回の議事内容ですが,次第は会議資料にある通りですが,議論に入る前に予告無しで河野新学長があいさつに見えられました。この発言内容は議事要旨確定時に取り上げる予定ですが,ここではまるで他人事のような挨拶だったという感想を書いておくだけにします。30分ほどで河野学長は退席され,その後議題の方に移りました。


一番最初の議題は『基本構想』についてです。この時は,地域連絡協議会の住民側委員はすべて(賛成派も反対派も中立派もすべて),基本構想についてさらに議論を深めていくものだとばかり思っていました。そのために議題の一番に掲げられているはずですから。
そしてまず基本構想の大学による説明から始まりました。会議資料としては当然,コピー機による印刷で,左肩にホッチキス止めです(資料より)。そしてその説明はわずか4分ほどで終わりました。


問題はここからです。或る委員(公募委員のお一人で,設置に関しては中立の立場)が,不思議なことを質問されたのです。片手に青い表紙の冊子をかざしながら,これが議員や行政など各方面に配布されているようだが,どういうことか?という趣旨でした。私を含め他の住民枠委員はまだ怪訝な様子で聞いていました。
その委員は,何部印刷して,どこに配布したのか?とさらに追及されましたが,大学側は,119部印刷して,どこそこに何部,と細かく答えていました。恥ずかしながら,私はまだその重要性に気が付いておらず,時間の無駄ではないのかな,と思ったりもしていました。


ところが,そのうち鈍い私でもハタと気が付いたのです。これこそ,議論を終了したことにして取りまとめた『基本構想』としての報告書なのだ,と。それを見せてもらって,手に取ってみると,明らかに印刷屋さんに発注した製本の体裁を調えていました。
要するに,基本構想を議論している最中と委員たちは思っているその段階(9月に入った段階)で,協議会には黙ったまま基本構想は議論を終了したことを,政府や行政,議員ら(国会議員を含む)に提出していたわけなのです。


確かに,調議長はいったん取りまとめをさせていただくという発言は第12回の時にしました。しかし,それは赤文字や取り消し線が氾濫し,議論もたくさん積み残したままなので,わかりやすくこれからの議論のたたき台にする,という程度の意味だとしか理解できないのです。
また,基本構想を報告する時は,地域連絡協議会の了解を得ることが必要とも書かれていません。しかし,協議会として議論が未だ継続中であることは共通の認識であったし,報告が必要な上部委員会である三者協議会(大学・県・市の三者。地域連絡協議会はこの下部委員会)に全く為されていません(協議会が開かれていない)。


ということで,この基本構想の報告は完全なダマシのテクニックを駆使したものだったのです。地域連絡協議会はおろか,長崎市民,ひいては議員を騙したことで国民をも騙したことになります。
なぜ9月の段階で,この市民を舐めきった騙しのテクニックを使ったのか,ということが次の謎です。この謎の解答はもはや容易にわかるでしょう。そうです。文部科学省の概算要求です。これに間に合わせるために9月の段階で基本構想を取りまとめる必要があったのです。
では長崎大学は文部科学省をも騙したのでしょうか?いいえ,地域連絡協議会には文部科学省から研究企画官が毎回出席しています。今は,高城 亮さんです。つまり,この騙しは,文部科学省,少なくとも高城 亮企画官は知っておられたのです。それを承知で概算要求をしたということは,教育を司る文部科学省としての責任放棄であり,強く非難されなければなりません。

実はこの騙しのテクニックにはあとひと押しのプロットが存在したのでした。なんと,或る委員が10月ごろ提出した事前の質問書を無視していたのでした。他の質問には回答書を用意しているので,時間的に遅かったという言い訳は成り立ちません。

その質問書は下記ですが,これを見ると,基本構想としてまだたくさんの議論の積み残しがあることが分かります。それを第13回で取り上げると,基本構想の議論に逆戻りしてしまうので,苦慮したでしょうが無視という非常手段に出たのです。
ところが,しょっぱなから,基本構想の製本が存在したことがばれて,陰謀がすべて明るみに出てしまったというわけです。
議事要旨が出たら,発言記録を追ってもう一度見て行きましょう。事務的不手際に見せかけようと必死に逃げを打つところや,当日口頭での質問に切り替えてもついに答えないままやり過ごすことが観察できますよ。

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by nakamatachi3 | 2018-01-18 17:17 | Comments(0)

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