今年の8月22日に開催された第12回地域連絡協議会については,3か月も前に報道記事の紹介第12回地域連絡協議会関連報道という形でお知らせしました。
その協議会の内容について,前回の記事では片峰学長(当時,以下同じ)は実に情けない登場であったとほのめかしただけで,長らく放置してきました。それはこの間,議事要旨のまとめがなされなかったからです。このたび,4カ月近く経った今になってようやくその時の議事要旨案が我々委員に提示されたので,やっとその内容をお知らせ出来る情況になりました。


実は8月22日の第12回の開催後,ずっと間が空いて第13回は12月20日に開催されます。このような長期にわたる空白は初めてのことです。片峰前学長が,委員からの要請に応えるという名目で出席したのは,いったんけりをつけたい思惑の大学側にとっては渡りに船だったでしょう。
つまり,大学側は田上市長が設置容認し,国が一定の予算措置を講じたことで,地域連絡協議会のこれまでの役割を変化(設置の了解を得たという口実作り⇒安全対策の了解を得たという口実作り)させたかったのですが,その幕引き宣言に片峰学長の出席を利用したわけです。そのため,出席とは言いながら実質は幕引き演説だったのです(後述)。


片峰前学長は2時間45分の会議のうち,出席されたのはわずか最後の30分ほどでした。しかも,質疑とは言いながら,その三分の一は独演会(演説),三分の一弱はカメラ撮影を巡る混乱,残りの三分の一は質問に答えましたが,その数はわずか2つ,それも演説の続きのような長々としたものでした(次の記事でわかります)。


しかし,中間構想についてはたくさんの議論が積み残されたままであり,しかも設置ありきの議論であって住民はまったく認めてないのですが,もはや大学は地域連絡協議会はどうでも良いという姿勢に転じています。
とは言いながらも,市や県から,住民を切り捨てないように釘を刺されているので,この協議会をあからさまに無視はできないわけです。そういう状況の中で,片峰学長の演説で一旦店じまいする,そのような小賢しい演出がなされたことをこの記事でお伝えします。住民の信頼感もなんのその,形だけの既成事実づくりを優先する大学の体質をぜひ読みとってください。

社会に公表したい内容は,(1)学長発言を巡るカメラ撮影の混乱について,(2)学長の発言内容そのものについて,の2点あります。実に情けない登場と評したのは(1)に関してです。(2)では片峰(前)学長のリスクの認識がどんな程度なのか知ることができますが,次の記事に回します。
これらについては大学側がまとめた議事要旨を見るのが最もわかりやすいでしょう。

さて,ようやく提示された議事要旨案ですが,原案には以下に示すように,何か混乱した様子はみじんも書かれてなく,実に白々しい素っ気ないものでした。
幸い,手元で録音していたので,それを基に当然ながら修正要求を出して,右欄のような何とか許容範囲の記述を遺すことができたのですが,そのような点もぜひご鑑賞ください。
(議事要旨提示まで3カ月半以上,録音を取ってないければほとんどの委員は忘れてしまうでしょう。録音を取っていたからできたことです。まさか忘れることを期待してのことだったでしょうか?う~~ん,これほどの堂々たる抜かしをやるのですから,それはあり得ます(^_-)。
ただし,注意してもらいたいのは,これは発言事実の録音に基づく再現であって,その発言内容自体が真実である事を意味しません。たとえばフィルター試験では2重のフィルターで漏れはありませんでした,との発言があっても,それが真実とは限らないという意味です。その点,くれぐれもご承知おきください。)



それでは議事要旨の中で,カメラ撮影を巡る混乱に関する部分のみを,原案と修正後を対象比較してみましょう。下記です。赤文字の部分が原案からすっぽりと抜けていたのです。

当初示された議事要旨案(12月11日提示)
(下線は説明のため挿入)

(冒頭部分)P1
議事に先立ち、調議長から、代理出席者、オブザーバー及び事務局異動者の紹介があった。引き続き、調議長から、基本構想については、この協議会を含め、文部科学省が設置した「高度安全実験施設に係る監理委員会」や本学が設置した「長崎大学高度安全実験(BSL-4)施設整備に関する専門家会議」等、学内外の各種会議において十分に検討を行い、議論が深まったと考えられるため、本日の協議会終了後、一旦とりまとめを行う旨の説明があった。また、前回、片峰学長に対し、退任前に本協議会に出席して欲しい旨の要望があったため、本日、本学での用務終了後、片峰学長が出席予定である旨の報告があった。
(1) 長崎大学の感染症研究拠点の中核となる高度安全実験(BSL-4)施設の基本構想について
事務局(二村副学長)から、事前に郵送した資料3-3及び資料4に基づき、基本構想(中間まとめ)に関する委員からの指摘事項及び本学からの回答、ならびに基本構想の修正箇所等について説明があった後、調議長から、本日欠席の久米委員と山口委員からは特に異論はないとの連絡を受けている旨の紹介があり、概略次のような意見交換があった。

議事要旨の修正要求後
(①②などは説明のため挿入)

(冒頭部分)P1
議事に先立ち、調議長から、代理出席者、オブザーバー及び事務局異動者の紹介があった。引き続き、調議長から、基本構想については、この協議会を含め、文部科学省が設置した「高度安全実験施設に係る監理委員会」や本学が設置した「長崎大学高度安全実験(BSL-4)施設整備に関する専門家会議」等、学内外の各種会議において十分に検討を行い、議論が深まったと考えられるため、本日の協議会終了後、①一旦とりまとめを行いたいと考えているが、いうまでもなく今後も安全管理に関する取組み等々、この会議でのご意見を反映させていきたいので、引き続きご意見をお聞きしながら進めていきたい旨の説明があった。
また、前回、片峰学長に対し、退任前に本協議会に出席して欲しい旨の要望があったため、本日、本学での用務終了後、片峰学長が出席予定であり、②後半、議論の終了後、委員との質疑の時間をとりたい旨の報告があった。
(1) 長崎大学の感染症研究拠点の中核となる高度安全実験(BSL-4)施設の基本構想について
事務局(二村副学長)から、事前に郵送した資料3-3及び資料4に基づき、基本構想(中間まとめ)に関する委員からの指摘事項及び本学からの回答、ならびに基本構想の修正箇所等について説明があった。③その後、事務局から、従前の例に従いこれ以降の撮影を禁止する旨の連絡と、基本構想の議論終了後に学長からの発言があること、および学長からの発言に限り撮影を許可するので、議長の指示に従うよう要請が行われた。さらに、調議長から、本日欠席の久米委員と山口委員からは特に異論はないとの連絡を受けている旨の紹介があった後、基本構想の説明に関して概略次のような意見交換があった。
なお、説明の途中、一度に多くのことを説明されると、どういう説明があったか後から分からなくなるので、一つの項目ごとに区切って意見交換をすべきであるとの意見があったが、今回説明するのは前回会議以降に追加された20項目だけであるため、先に全体を説明した後に質疑応答を行う旨の説明があった。

当初示された議事要旨案
(12月11日提示)

(議論終了後)P9
 調議長から片峰学長へ発言が求められ、概略次のとおりお礼とご挨拶があった後、引き続き、意見交換が行われた。
(片峰学長)今回始めてこの協議会に出席させていただいた。今まで出席出来なかったが、・・・片峰演説・・・中略・・・
末永く長崎大学とお付き合いいただくことをお願いし、ご挨拶とさせていただきたい。

(神田委員)BSL-4施設設置に関する率直な意見や気持ちを聞きたかった。また、これまでずっとこの協議会の中でも発言してきたが、住民の生の声を聞いて欲しいので、傍聴に来ている地域の方からの質問に答えていただきたい。
(調議長)この協議会は、委員の方々にご発言いただく場であり、委員の方に代弁していただきたい。

(道津委員)施設を建設することで、住民にどのような危険が及ぶかもしれないと考えているのか。どこまでのリスクを学長としては住民に負ってくれと言いたいのか。それとも、国が出て来て支援するからそれでいいと思っているのか。

議事要旨の修正要求後


(議論終了後)P10
 調議長から片峰学長へ発言が求められ、概略次のとおりお礼とご挨拶があった後、引き続き、意見交換が行われた。
(片峰学長)今回始めてこの協議会に出席させていただいた。今まで出席出来なかったが、・・・片峰演説・・・中略・・・
末永く長崎大学とお付き合いいただくことをお願いし、ご挨拶とさせていただきたい。

④(調議長)学長の発言が終了したので、撮影はここまでということでお願いしたい。
(木須委員)カメラ撮影は続けてもらいたい。学長の発言だけ、学長の良い所だけ放送してもらったら困る。
(調議長)学長に対してご意見、ご発言がある委員は挙手をお願いしたい。
(木須委員)カメラ撮影を止めるのはやめてください。【注:無視された(^_-)】

(神田委員)BSL-4 施設設置に関する率直な意見や気持ちを聞きたかった。また、これまでずっとこの協議会の中でも発言してきたが、住民の生の声を聞いて欲しいので、傍聴に来ている地域の方からの質問に答えていただきたい。
(調議長)この協議会は、委員の方々にご発言いただく場であり、委員の方に代弁していただきたい。

⑤(道津委員)先ほど木須委員から発言があったように、学長の発言だけをテレビに映すのを許すのは、質問に対して学長が答えられないような場面があったら困るからなのか。撮影するなら、学長とのやり取りを最後まで撮影すべきである。フェアではない。フェアであれば住民も次第に信用して行くものである。撮影継続を許可してもらいたい。
(調議長)学長とのやり取りだけでなく、この協議会の委員のアンケートに基づき、以前から議論の部分は撮影禁止としている。
(道津委員)そういうことではなく、片峰学長が今日初めて来られたので、質問に対するやり取りも撮ってもらいたい。それが当たり前である。
(安田委員)調議長から発言があったように、この協議会の議論の進め方は以前から決まっていることで、学長が来たからそれを変更するというのは違うのではないか。
(道津委員)学長の発言の時だけ撮影を許すというのはおかしいのではないか。
(調議長)それは、事務局の説明と同じ、という解釈だからである。
(道津委員)そういう都合のいい解釈で進めていると、誰も住民は信用しない。
(木須委員)しかも学長の発言は、これでさも最終段階を迎えて無事に終わったかのようなニュアンスであった。住民の理解が大前提ということはどうなったのか。
(道津委員)これから質問することは大事だから、ぜひ撮影してもらいたい。
(安田委員)繰り返しになるが、委員の皆様でお決めいただいたことである。
(道津委員)決めたのは大学であって、私たちは納得していない。
(寺井委員)以前、確かに会議のやり方についてアンケートを行い、その結果の報告を受けた。何を基準にやっていくかというものがないと、会はまとまらないと思う。
【録音ではこのあとも,寺井委員のカメラ撮影禁止の擁護論が続く。無意味に長いので原案でも修正案でも省略。そもそも反対派の委員3名はこのルールは無効として認めていない。文末参照】

(道津委員)施設を建設することで、住民にどのような危険が及ぶかもしれないと考えているのか。どこまでのリスクを学長としては住民に負ってくれと言いたいのか。それとも、国が出て来て支援するからそれでいいと思っているのか。

調議長の発言をよく見て行きましょう。まず①の赤文字部分がごっそりと抜け,左欄の下線部のみの記述だけが原案とされたのは,会議の席上ではまだ協議会での議論をどんどん進めて行くかのような発言で委員を安心させながらも,後々の言質としては議事要旨に残さず,「いったん取りまとめを行う」ということのみ記録するという戦術です。ここはカメラ撮影禁止とは直接関係は無いのですが,これで地域連絡協議会のこれまでの役割はいったん終わったという店じまい意図が露呈したものだと思われます。次の記事で取り上げます。


②③④⑤の赤文字部分がカメラ撮影禁止を巡る騒動の部分です。(カメラ撮影の禁止とは一体何か,文末をご覧ください。)
実に微妙な言い方を調議長はしています。つまり,学長の演説とその後の質疑,と分けているのですが,そのことを委員に悟らせず,演説部分は説明に該当するのでカメラ撮影は許可,その後の学長との質疑は議論の部分に相当するのでカメラ撮影は不許可,というように,あとで強弁するための布石を打っているのです。
必要なことすべては言わず,強弁する理屈だけは発しておく,小賢しい戦術,いやいや,立派な高等戦術なのでした。しかし,厳密に突き詰めれば相当に怪しいのですが,住民の信頼感を損ねることなど,調さんは意に介していません。


ところで,この間,片峰学長はどのような態度でいたのでしょうか?なんと調議長のすぐ横でニタニタと(いや,ニコニコと)ただ笑っておいでなのでした。
私が,実に情けない登場と評したのは,この時のことです。「まあまあ,調さん,良いではないですか。カメラで撮らせてあげましょう。」という余裕の態度ができないものか,と思ったからです。実に怪しげな高等戦術とその基になる根拠のないカメラ撮影禁止のルールなど,『私には無用です』と言えなかったことを非常に残念に思いました。カメラ撮影禁止で守ってもらおうなんて魂胆が情けないのです。一体どんな心配をされたのでしょうか?


【カメラ撮影の禁止】そもそもカメラ撮影禁止というのが噴飯もののルールなのです。それは,初めの事務局からの説明の部分は報道を含め撮影OK,その後の議論に入ったら撮影禁止というルールです。
地域連絡協議会の第1回から第3回目あたりでずいぶん抗議をしたのですが,多勢に無勢,大学傀儡の多数派委員によって,ルールにされてしまったのでした。
こういう利益相反の議長運営の会議では,カメラ撮影の禁止はよくあること,会議運営側には必要なことです。後に残る議事録には,会議の混乱の痕跡をすべて消し去ることができますから。
そもそも,毎回の会議で初めに事務局からの説明,その後それを基に議論するというスケジュール運営が,本来の地域連絡協議会の趣旨に反しています。地域連絡協議会の趣旨は双方向の議論ですから。
まあ,このような運営をしている地域連絡協議会は,地域住民の合意や理解を得る手段としては何の正当性もないということを,皆さま,知っておいてください。

この協議会では,そのルールを,協議会委員の希望があるからという理由で導入しました。ところがそれは一体誰が希望したのかはわからないのです。匿名のアンケートによって,そういう希望を書いた人が一人か二人いた,という口実です。副議長の山下委員は弁護士ですが,そのお方も『カメラ撮影禁止を希望する人が一人でもいれば禁止すべきだ』という珍論をご披露なさいました。でも弁護士なのに,地域のことを議論する会議で『カメラがあれば自由に発言できない人』が委員になっている矛盾には気が付いておられませんね。そういう人は発言しても大学側へのヨイショ発言ばかりするからでしょうか。(町内の人に知られたらさすがにいやなのでしょうね。)
その匿名アンケート結果は公開されましたが,禁止やむなしの理由として,『自分は構わないが,そういう人が一人でもいたら禁止すべきと思う』という意見が(山下委員だけでなく)大半でした。このアンケート結果は資料として公開されているはずですが,もはや確認するのもばかばかしい笑い話です。


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========記事ここまで========

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by nakamatachi3 | 2017-12-16 14:04 | Comments(0)

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