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検討項目大学の主張等主な反対理由
A:安全神話を前提にしている a. 施設は絶対大丈夫なように作る ①事故の多くはヒューマンエラー。これは統計的事実であり,施設が仮に完全でも事故は起こり得る。そういう謙虚な姿勢が見られないのは危険。
②フィルターは完全ではなく排気中に少数のウイルスが混じることは避けられない。
③万一の想定外が生じるかもしれないことは福島原発事故で学んだはず。
b. 排気中にウイルスが少数含まれてもエボラは空気感染しないし,ウイルスはすぐ死ぬ①研究対象はエボラに限らない。空気感染するウイルスの場合もあるはず。
②エボラウイルスについても本当のことはまだよくわかっていないはず。
③研究していない危険ウイルスが脅威となった場合,施設は無いのと同じ。
④ウイルスの種類により,ごく少数でも危険な場合がある。
⑤排気は本質的に危険を孕んでおり,実験施設内への排出は施設内の人間の安全を損なう恐れがある。WHOの指針では実験室からの排気は直接建物の外部に排出すること,従ってBSL4施設は住宅地から離れていることとなっている
c. BSL4施設では事故は起こっていない実際には世界で事故は起こっている。(資料参照) 正しい情報を伝えない大学の姿勢は不信感を増す。福島でも事故の隠ぺいで被害を拡大させたことが明らかになった。
d. 停電や自然災害,地震に備えるために,国と相談して決めていく①国が定めた安全基準に沿って,国の規制委員会で審査すべき。
②国は未だ法律として安全基準や環境評価基準を策定していない。
③相談や指導のような単なる国の関与ではなく,法整備を求める
B:市民の安全安心は得られるのか
(むしろ危険と不安を増大させるもの)
a. 長崎は外国人も多く来る。施設があれば,エボラ患者が突然出現しても市民は安心 ①BSL-4施設は実験研究施設であって医療施設ではなく,エボラ患者の治療には役に立たない。高度医療施設の充実こそ必要。
②施設の利用者はウイルスの研究者であって医師ではない人が多くを占める。
③エボラ患者の急な出現を想定するなら,検疫体制・拡大防止体制の強化こそ必要。
b. ウイルス検査に外国まで送る必要がある①実際にはエボラの疑いも国内の検査ですぐに晴れた。ずっと昔のことを持ち出して市民を脅したのかと疑わざるを得ない。
c. 施設があればいろいろ薬品を試せる患者にとってはすでに遅すぎる。有効な薬品がそんなに早く見つかるなら今でもすぐできるはず。
d. 高度医療施設がすぐそばにあるから便利病院のすぐ横に動物実験研究施設があることこそ非常識
②高度医療施設とBSL4施設をペアで設置するとなると,BSL4施設は高度医療施設の数だけ必要となるが,そういう理念はないし,危険すぎる。
③エボラ患者にとっては実験研究施設では手遅れで役に立たない。
④研究者が感染に気が付かないこともある(ニューヨークの医師は,帰国後も感染に気付かず,地下鉄に乗ったりした)。
C:計画は研究最優先の発想 a. 施設は長崎大学の名誉であり,発展できる
b. 研究に後れを取る
c. 共同研究したらアイデアを盗られる
①市民の安全を損なうものであれば,市民は迷惑。
②武蔵村山の施設は市民の名誉とはならず不安をもたらしている。
③研究最優先の発想。研究上の競争のために設置したいということが露見している。
④兇悪ウイルスと人類との戦いは研究者個人の戦いの段階を超えている。人類への貢献という広い観点を持ってほしい。そういう人間でないと逆に研究者として危険
d. 研究者の往来が活発になり,長崎市の経済発展にも寄与できる①万一の事故が起こった時は,福島のように大きなマイナスとなる。
②研究者の数は少数で,研究者の往来で市の経済発展を期待するなど笑止の沙汰。
③長崎大学に作る目的は国際的共同利用志向ではなく,研究者の往来は多くないはず。市民の安全を損なうものであれば本末転倒
e. 都市部にあれば試薬品も入手しやすく便利①研究者の都合で坂本設置を計画したのかと疑われる発想。
②施設のリスクを多少でも市民に負わせるという意識が見られない。
D:一地方大学で処理できない問題を含んでいる a. 補償は通常の他の施設や設備と同様に対処する ①安全神話で補償問題を軽く考えている。万一広範囲に広がった場合,一大学で対処できないことは自明。安易な姿勢はやめて欲しい。
②万一の事故が深刻な事態になるかどうかは時の運。謙虚な姿勢が全くない。
③感染はあっという間に広がり,国際的問題となる恐れもある。
b. これから国と相談しながら施設を具体化していく①安全基準と安全審査に関して国の法律がない。原発関係でさえ,原子力規制委員会があって,審査する体制となっている。バイオ研究にもそれが必要。
一機関が国と相談して決めるのではなく,法律に基づき国の組織によって審査されるべき。少なくともその体制ができるまでは計画を中止して欲しい
③バイオ研究は法律の下で,最終的に国が責任を負う体制とすべき(BSL1~4まで,それぞれ必要)。
c. 有識者会議を作って進めていく①大学が恣意的に選んだ有識者会議では何の意味もない。国の組織による規制委員会のようなものが必要。
E:建設場所について
(アフリカ現地に建設することを望む)
a. 坂本地区に建設する WHO指針(1997年,2004年)を尊重し,住宅地は避けるべき。場所選定の経緯も不明。
②感染者が多くいる現地に建設すべき。世界で四十数カ所も施設があるが,アフリカ現地には二カ所しかない。
③世界中が協力し合うシステムが構築されていない。その構築に貢献すべき。これまでそのシステムがなかったのは,世界各国ともエボラなどの撲滅よりは生物兵器とその防御に関する研究に重点があったからと考えている。
④日本と長崎大学は国際協力をリードしていって欲しい。世界に尊敬される。国境なき医師団もその必要性を訴えている。
⑤ウイルスの変異とその対策の研究は,国内では動物実験しかできないので不十分。現地には不幸な感染者がおられるので研究には最適なはず。
b. ウイルスが国内で変異した時に備えて国内にも施設が必要①日本で発病した後の研究では遅い。アフリカ現地で予め変異に備えよ。
②人に感染した後の変異について,普段の研究は現地でないとできない。
③国内での動物実験の際にウイルスが強くなっていく不安の方が大きい。
F:学長の姿勢について
(計画は学内教職員の賛同を得ていない)
a. 学内の反対声明賛同者に匿名が多く,信用できない ①この計画は学内教職員の賛同を得ていない。学内の公開質問等にまともに向き合って来なかった学長の責任は大きい。真摯に議論を尽くそうとする姿勢がまったくない。
②匿名にせざるを得ない学内の運営こそ批判されるべき。
反対意見を軽視する態度は極めて不遜であり,学内での上意下達・独断専行の運営体質を露呈している。学長は学内の賛同を得るという姿勢を元々持っていない。
b. 議会の議決を以って住民の賛成を得たことにしたい(請願,陳情)この大学の姿勢は言語道断。住民の賛同を軽視している姿勢が露呈している。学内教職員に対する姿勢と同根である。
②議会に対する姿勢で『長崎大学の発展のためにBSL4は大変有益』という考えの押し付けが見られるが,それが市民の安全と引き換えでは本末転倒も甚だしい。
G:情報公開による安全の担保 a. 常に情報公開で,不安の無いよう運営していく ①研究の本質上,情報公開で安全を担保することは恐らくできず,市民は安心できない。理由はたとえば以下の例が考えられる。
②遺伝子組換えの内容や研究テーマ自体が知的財産の一部を構成することがあり,情報公開しない理由とされる恐れがある
③危険なウイルスはテロリストの標的となり易く,特定秘密保護法(4)テロ活動の防止のためという理由で情報公開がなされない恐れもある。
H:議会と行政への要望 a. 長崎大学の発展が市民の安全・安心を犠牲にしたものであってはならない。慎重に確認をお願いする。 ①長崎大学の信念と住民の意思が相反する場合,住民の意思を尊重して欲しい
②大学の言い分を鵜呑みにしないで,市民にとっての安全を慎重に見極める責任を感じて欲しい。
③長崎県議会文教厚生委員会は請願採決の約1時間後に設置推進の意見書を提出したが,判断には十分な時間だったのか?

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========記事はここまで=======

by nakamatachi3 | 2015-01-23 16:55 | ・長崎大学の主張への批判 | Comments(0)

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