長崎大学と片峰学長に対する住民からの要求書を,直接手渡す行動を下記の通り行います。学長に直接受け取ってくださるよう,現在要望中です。

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by nakamatachi3 | 2016-03-28 07:55 | ・住民の意見調査 | Comments(0)





 1.2月10日の朝日新聞記事

 まず初めにお断りをしておきます。本記事では朝日新聞のみを採り上げますが,たまたま入手できたことに加えて,基本計画案をめぐる報道においては他の新聞ともほとんど内容は同じだろうと思われるからです。
 従って,記事の中で批判する部分があっても,朝日新聞そのものへの批判ではなく,記事内容への批判であり,それはほぼ同内容であろう他の新聞へも同時に向けられます。以上,よろしくご承知おきのほど,お願いいたします。

 新聞記事は次を見てください。
 
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 これは長崎地方で出された全国面における記事です。赤傍線の『設置するため・・・・・決めた』というような趣旨は既定事実ではないことをすでに感染症研究体制推進プロジェクトにおける長崎大学の位置づけで考察しましたので,本記事では繰り返しません。

 問題なのは最後の
  『住民の一部には反対もあるという
の部分です。
 まず,私たちの反対を『住民の一部』と表現していますが,これは可能でしょうか?
 確かに市民全体からすれば地元住民というのは一部でしょう。だからそのように捉えた文章だと言えば言い訳は成り立ちます。しかし,直接危機感を持って反対運動を続けている地元住民の中では大多数の意見です。(それを公表させないよう,大学は地元の自治会長や個別の住民に圧力を加えています。これについては別途,抗議の記事を立ち上げる予定です。大学にあるまじき行為を記録しておかねばなりません。)
 どちらのように捉えるかは朝日新聞の裁量の自由でしょう。よって,これ以上言っても仕方のないことですが,少なくとも朝日新聞は前者のように捉える姿勢なのだということが示されたわけです。(私たちは現在,反対運動を市民全体へ広げる活動に取り掛かっています。)

 一方,最後の部分,『あるという』という記述は驚くことに伝聞形式です。これにはジャーナリズムという観点から批判されるべきではないでしょうか。
 というのは,事はBSL4施設の市街地建設という重大な政治的イシューに関することです。もし反対があるとすれば一体どのような理由なのか,どのような事情があるのか,どのような情勢なのか,自らの主体的視点から報道するのが,責任を持ったメディアの役目ではないのか,と思うからです。
 それが,『あるという』でしか報道しないという姿勢はどうでしょう?そこはしかも何もチャンネルのない世界の片隅のことではなく,『朝日新聞長崎総局』という自前の地元アンテナがあるのですから。こういう意味から,大変申し訳ないのですが,この点(伝聞形の報道)は強く批判させたいただきます。

 2.2月11日の朝日新聞記事

 記事は次のものですが,こちらは長崎地方版に載った,長崎総局記者の署名入り記事です。すでに感染症研究体制推進プロジェクトにおける長崎大学の位置づけつぶやき15-17で考察したので,繰り返しません。ただ,次の記事と比較する意味で再度掲げておきます。
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 3.2月27日の朝日新聞記事
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 こちらは18日に行われた三者協議会を承けてのものです。約10日も後になっての記事で,異例と思いますが,何か他意があるのかどうかは不明です。同じく,長崎総局の記者による署名記事です(記者は別の方です)。

 最初にこの記事を読んだ時は非常に大学に肩入れした記事のような印象を受けたのですが,よく読んでみるとそれほどではない(ひどくはない)と思いました。一応,そのように言えるという事を伝えています。

 ・『設置に向け支援していく姿勢を示した』
 ・『事故時の補償については不明確さが浮き彫りになった』
 ・『長崎大の検討・調整状況を踏まえつつ,必要な支援を行う』
 ・『初めて長崎大の計画を明記した』
 ・『技術的・財政的に国が支援していく方針を示した』

などは,それぞれとしては客観的事実を書いたに過ぎないと言えるでしょう。しかし,これらを繋いで,

 『長崎大の検討・調整状況を踏まえつつ,必要な支援を行う』と,『初めて長崎大の計画を明記した』

と文章として並べるとどうでしょう?この並びそのものは客観的に存在している文章ではなく,記者が紡いだものです。初めは非常な違和感を感じたのですが,今改めて読んでみるとそれほど重要な意味があるとも思えなくなりました。記者には初め電話で違和感を伝えたのですが,あとでお詫びしました。

 『設置には地元住民の反対がある。国も地元の合意が欠かせないとの認識で,長崎大が合意を得るのを待つ姿勢。』

この件りは正確で大変貴重な記述です。1の10日付の記事とは比べ物になりません。

 補償についてはデリケートな面があって,国の役人の説明も大変微妙です。事故は起きないのだから,補償のことは何も考える必要がない,とすれば,『安全神話』に立脚することになって,誰も神話を信じていない今の時代には通じません。
 かといって,補償のことを真剣に考えたら,『補償のことを考えないといけないような危険な施設だ』と批判されるのです。
 この朝日新聞の記事はそのあたりのことをよく伝えていると思いました。補償自体については第5回三者協議会の記録で考えます。

 最後に『支援連絡会』とあります。この言葉は国の資料にもどこにも表れてなく,また会議の時にも聞き取れなかったのでした。いかにも国が前面に出てくる感じを与える名称なので,確認する必要がありました。
 市の担当者に確認した所,出席していた国の担当役人が,『協議会というとあちこちにあるので紛らわしく,自分たちはこのように呼んでいる』と実際に説明したらしいのです。
 それならば,この記述もしょうがないでしょう。ただし,これを議事録で確認するということにしましたが,その肝心の議事録には国の役人の説明部分がすっぽりと書かれてないのです。よって,確認のし様がなかったのですが,まあ,信用することにしました。


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by nakamatachi3 | 2016-03-21 12:22 | Comments(0)


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New!

60 昨日アップした記事に関連してですが,施設の安全管理運営の実態について,熱研だけが特別ひどいとは思っていません。安全文化(安全を至上価値とする体質)が充満している組織もあるでしょうが,全国のバイオ施設に限ってみても,安全文化にはほど遠い所が多数だろうと思われます。なぜなら,ついこの前の化血研(つぶやき6-8)を見てもわかるように,バイオ関連でも不祥事が後を絶たないからです。この実態を見ると,バイオ施設においても安全神話が成り立たないのは明らかです。《2016-07/28》

59 昨日提出した公開質問状をアップしました。
長崎大学熱帯医学研究所への公開質問状
しかし,まだリンクは貼っておらず,独立した位置にあります。まあご一読ください。どういう感想をお持ちになりますか?《2016-07/27》

58 昨日は,地域連絡協議会議長,調漸(しらべ すすむ)さん宛に,公開質問状を提出しました。その内容は,BSL4施設ができた時の管理運営責任者であるの熱帯医学研究所(熱研)について,その適格性を問う質問です。詳細はすぐ後に記事にしますので,そちらをご覧ください。《2016-07/26》

57 地域連絡協議会って一体何だ?という所から書きかけている記事があるのですが,それすら未完成です。すでに4回が終わり,第5回が8月3日に開催されます。今,それに向けていろいろな対策を練っている所です。詳細が書けずもどかしいですが,記事の更新にも時間を取って行きます。《2016-07/26》

56 記事の更新が滞って,ご心配をおかけしています。申し訳ありません。実は例の『地域連絡協議会』すさまじいことになっていて,そちらへの対応に時間が取られること,またいろいろ書くことによってこちらの手の内がわかってしまうこと,などがあり,記事の更新がままなりません。
ほんとうに,まるで悪徳企業とすさまじい駆け引きをやっているようなものです。傍聴者の方々も地域連絡協議会の運営にはあきれて物が言えないという感じです。
しかし,事後にいくら訴えても,痛くもかゆくもない人たちなので,今が本当に頑張りどころです。何とか時間を見つけて,記事で訴えて行きたいと思います。よろしくお願いします。《2016-07/26》

55 新記事再質問に対する学長回答-完全に居直った片峰学長をアップしたお知らせです。回答の中身と回答に対する評価をご覧ください。《2016-07/02》

54 長崎大学坂本キャンパスの正門横に設置している,近隣住民自治会のBSL4施設設置反対横断幕が更新されました(客観的事実をお知らせする横断幕)。25を超える自治会で,設置反対の表明が為されたりアンケート実施により設置反対の住民が多数であることが判明していますが,そのような客観的事実を大学や市民,社会にお知らせする場として,横断幕をこれからも活用して行きます。
より一層のご支援をよろしくお願いいたします。《2016-06/28》

53 学長回答に対する正式な反論,およびそれに基づく再質問を学長へ送付しました。公開質問状の回答に対する再質問をご覧ください。《2016-06/21》

52 51で予告した学長回答への反論・速報版をアップしました。回答への反論(速報版)をご覧ください。《2016-06/03》

51 片峰学長から回答書が届きました。まずはその回答書(片峰学長の回答)をご覧ください。反論の速報版をいくつかの社の記者にお渡ししましたが,明日その速報版を記事にしてアップする予定です。《2016-06/02》

50 しばらく前に長崎大学のBSL4施設計画問題について,国会質問がなされました。質問したのは日本共産党の真島省三議員です。私たちがお願いしたわけではなく,事前にも知らなかったのですが,事後にある方から教えて戴きました。その中身はhttps://www.youtube.com/watch?v=cLBZTrOyucMで見ることができます。
その国会質問では,私たちが設置した医学部正門横の横断幕や文部科学大臣などに提出した設置反対意見書,並びに文部科学省からの回答などを使って,住宅密集地である坂本キャンパスへの設置は無理なのではないか,と糺しておられました。
これにより,国は住民の絶対反対をしっかりと把握しておられ,坂本設置を認めているわけではないことが改めて確認できました。
つぶやき48で予告した重大な記事というのが,実はこれに関するものだったのですが,詳細な記事にするには今の所時期尚早と判断し,当面見送りたいと思います。大げさな予告をお詫びします。《2016-06/01》

49 地元連絡協議会は第1回目が5月12日に開催されましたが,第2回目は6月2日に開催されることが決まりました。未だ,大学のHPには開催案内が載せられていませんが,委員である私の所には通知が来たので確実です。
 期日:6月2日(木)
 時刻:10時
 場所:坂本キャンパス内,医歯薬総合研究棟1階(前回と同じ)
因みに,第1回は途中から会議は非公開になりましたが,大多数の委員から公開の要求があり,第2回からは公開になるという事です。傍聴が少ないと公開の意味がありません。住民自身の運命を左右することがどのように議論されるのか,住民はしっかり見て行動する権利があります。ぜひ傍聴にお出かけください。
(因みに,私自身も委員となっています。そのいきさつなど詳細はタイミングを見て記録しますので,それまでお待ちください。)《2016-05/29》

48 最近記事の更新が滞っているようにお感じの皆さまも多くおられることでしょう。しかし,事態は激しく動いています。例えば三者協議会の下部に位置する協議会が既にスタートしており,6月2日に第2回が開催されることになりました。
私たちはこの協議会に関する情報や意味,位置づけなどたくさんのことを皆様に訴えて行きたいのですが,こちらの手の内をさらけ出すことにもなりかねません。そこでじっと我慢して記事の更新を控えています。
そう言う次第ですので,応援してくださっている皆様はどうかご安心ください。近々,重大な記事が発表できると思っています。楽しみにお待ちください。
さて,明後日には片峰学長に提出した公開質問状の期限が来ます。学長はどのような回答をしてくださるのでしょうか。《2016-05/29》

47 3月30日に中止要求書を片峰学長にお届けした際の学長のお言葉には重大な問題がありました。その重大性に鑑み,真意を公開質問させていただきました。その中身を記した記事が 学長への公開質問状 です。
 片峰学長には5月31日までに誠意ある回答をお願いいたします。《2016-05/18》

46 くどいようですが何度でも書きます。今度は三菱自動車の燃費不正問題です。燃費自体は命の安全に直接かかわることではないかもしれませんが,たまたまそうであっただけで,命の安全にかかわる問題では不祥事を起こさない,などと言えるはずがありません。
 この不祥事,つぶやき6~10で採り上げた化血研の不祥事と全く同根です。それは業績などからのプレッシャー,業績向上への強迫です。
 長崎大学もこの無謀な計画の真の動機は『大学の発展のためであった』ことが強く疑われ,このような不祥事を起こす素質は十二分に備わっているのです。《2016-04/26》

45 専用ハガキによる坂本設置反対の声を集積する取り組みを始めました。ハガキによる坂本設置反対の声坂本設置反対表明の専用ハガキをご覧ください。皆様もぜひご協力をお願いいたします。《2016-04/26》

44 新記事BSL4施設構想の真の動機を推測するをアップしました。2つの資料からは,BSL4施設構想の真の動機は大学の発展の為であったと推測できるのです。皆さまはどのようにお考えでしょうか?《2016-04/22》

43 熊本大地震でもう一つ,重大な落とし穴(盲点,想定されてないもの)があることに気が付きました。通常,耐震強度という時は,最大震度を想定して,それに対して大丈夫なように作ればよいというように,基準が使われます。ところが,今度の熊本地震の教訓というのは,何度も同じような強い地震が繰り返された,そういう地震もあるのだという点です。耐震強度というのは1回の地震に対しての強度なのであって,一度強い地震に見舞われた建物は,耐震強度が大幅に低下します。
たとえば,あの福島事故の際,最初ほど強くはなくても,ほぼ同じような震度の地震が原発を襲ったとしたら,と想像してみてください。稼働してなかった号機でさえ使用済みの膨大な数の核燃料棒が冷却されており,それらが壊れかけた鉄骨の上にかろうじて載っていたのです。ぞっとしませんか?
つまり,今回のような前例のない地震に対しては,高い耐震強度を満たしているから安全だ,と胸を張ることはできないのです。これも恐らく,これまであまり想定されていなかったことだろうと思います。今度は原発も耐震設計基準が根本的に変わることが予想されます。
BSL4施設にも同じことが言えます。国の基準が無い状態で長崎大学が勝手に耐震強度を決めて建設するつもりですが,とんでもないことです。片峰学長を始めとする長崎大学の推進者たちは謙虚な想像力を養ってください。通常の感覚なら,畏れ多くて猛進はできないはずなのですが。《2016-04/19》

42 熊本大地震が起きました。私にも身近な係累一家が市内に住んでいるので他人事ではありません。これまでは身近な人間で避難所に駆け込むという例はなかったのですが,今回初めて避難所のお世話になる人間が出現しました。多くの義捐金が寄せられるでしょうが,本当に必要な人の手に渡っているのか長い間疑問でした。今回その当事者として真偽が確認できるかもしれません。
我が国のように自然災害が多発する国はほかにあるでしょうか?きっと世界トップクラスでしょう。理由はいろいろでしょうが,何と言っても大陸からすればまるで防波堤のように大海洋に直面させられ,しかもそこは大海溝の崖っぷち,というような日本列島の位置そのものに由来するものが大きいでしょう。
そのような”大自然からの試練”に直撃される国土でありながら,我が国は多数の原発を各地に配置しました。まさに正気の沙汰とは思えません。
当然ながら,この感想はBSL4施設にも敷衍されます。でも必ずしも”大自然からの試練”を思うからだけではありません。もちろん,それもありますが,もう少し一般的なことです。それは,今回の地震について,気象庁始め専門家が口にした言葉があるからです。それは,
『過去の経験則では全く説明できない』
という言葉です。
これまでこのブログで書いてきた,『想定外のことは起こりうる』ということを全く別の言葉で言い換えたもの,しかもそれよりも大変具体的でわかり易い言葉です。
大学は,『世界一厳しいマニュアルを作るから安心しなさい』と宣います。しかし,これこそ経験則を詰め込んだものに過ぎません。大自然の試練だけではありません。人間の行動も摩訶不思議なもので,心理学そのものも『経験則』にすぎません。
ならば,自然災害もヒューマンエラーも『経験則では説明できないこと』は必ず起こり得ると肝に銘じなければなりません。長崎大学には,せめてもの熊本地震の教訓として謙虚に受け止めて戴きたい。《2016-04/18》

41 バイオ関連事故例続をアップしました。かつてのバーミンガム事件を通して見える,バイオ施設からの排気が本質的に孕む危険性について考察しました。《2016-04/09》

過去のつぶやきはつぶやき保管庫21-40をご覧ください。

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by nakamatachi3 | 2016-03-11 11:55 | Comments(0)







朝日新聞による片峰学長の記者会見報道

2月9日に第3回国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議が開かれ, 国際的に脅威となる感染症対策の強化に関する基本計画(案)がまとめられました。
 片峰学長はこれを承けて,手回しよくその日のうちに記者会見を行いました。その時の報道は何社が行ったかわかりませんが,朝日新聞の報道が入手できたので,この記事ではその報道を基に記者会見の中身を吟味します。

下記は朝日新聞の10日付署名入り記事の切り抜きです。
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重要と思われる文章部分に赤傍線を引きました。以下,これらの文章を俎上に挙げて吟味して行きます。

① 設置への理解が進むに違いない???

 片峰学長のこのお言葉は一体どういう意味でしょうか?後の方では『説得力を持つだろう』とも語っておられます。
 もちろん推測することしかできませんが,総合して考えれば
 『国が長崎大学を支援すると言っているのだから,反対住民たちも国に楯突くようなことはしないだろう。その結果,坂本キャンパス設置を容認してくれるだろう。』
という意味なのでしょう。

 しかし片峰学長のこのご期待には沿うことができません。というのは,国は住民たちに次のような返事

 『いただいたようなご意見もあることを踏まえ、今後の我が国の感染症の取組を進めてまいりたいと考えています。』

をくださり,それを承けてこの基本計画案でも『BSL4施設を長崎大学に設置し』とは書かず,『調整状況を踏まえつつ』と書いてくださったからです。
 また,国が長崎大学を支援するとしても,施設の危険性は全く同じなのですから,坂本キャンパスへの設置には反対の意思・姿勢が変わることは全くありません

 それに,赤傍線の③にも関係しますが,国が関与すると言ったって一体何を想定しておられるのか?国にはBSL4施設を専門に運営する組織もないのに,長崎大学に設置された施設で,国がどのように運営に関与するというのでしょう?
 関係ある国の組織があるとすれば感染研ぐらいのものです。それならいっそのこと,感染研の施設をあと一つ,住民の反対が無い所に造って運営してもらえば良いことです。

② 長崎大学に決定???

 赤傍線②の部分は朝日新聞の記事自体の問題があります。すでに国際的に脅威となる感染症対策の強化に関する基本計画(案)の分析で考察したように,国は長崎大学を第一の候補とはしながらも,未だ『調整状況を踏まえつつ』見守っておられる状況なのです。
 この朝日新聞の記事はその認識が非常に不十分で,既成事実化してしまう危険性があります。
 また,片峰学長のお言葉,『長崎大学を国に評価してもらった』というのはその通りなのですが,坂本キャンパスへの設置が決定したわけではないのです。

③ 国の関与って一体何???

 赤傍線の③はちょっと不思議な文章です。①にも書いたように,『施設の設置や管理に国が関与する』とは一体どんなことを意味するのか?よく考えると具体的なことがさっぱり浮かんできません。

 例えば,施設の設計を国がやってくれるということなのか,でも施設の設計は長崎大学が獲得した予算で行うはずのものでしょう。すると長崎大学で設計したものを国が審査するということなのか?はたまた,施設の運営を国が責任を持って行うということなのか?

 では国が審査すると言っても果たしてどのように審査するというのか?何と言っても審査基準が何も決められてないのですから,国はどのように審査すればいいのでしょう?
 大学と国が相談して決めるのか?例えば,耐震強度をいくらにしよう,と言って,その時の大学の関係者と国の関係者が相談して決めたとしましょう。このようなやり方は,行き当たりばったりでしかありません。体育館の設計なら許されるでしょうが(体育館なら基準があると思いますが),何と言ってもBSL4施設なんですよ!

 これだと実に無責任な情況が出来します。例えばずいぶん後になって万一のことが起こったとしましょう。するとその時の責任は一体誰が取るのか,担当者はとっくに定年退職,というようなことがあり得ます。すると,例によって我が国独特の状況,だれも責任を取る人がいない,という状況が起こり得るのです。

 私たちはそういうことではなく,国の安全審査体制作りを求めています。念頭にあるのが原発に対する原子力規制委員会のようなシステムです。
 原発でも福島事故の時までは原子力安全・保安院が原発の安全審査を行っていました。いわば身内で身内を審査するやり方です。そのようなシステムで真の安全が担保されるはずがありません。
 福島原発事故で保安院は当事者能力の無い杜撰な組織であったことがばれてしまいましたが,今後国の安全を担うバイオ関連施設や研究分野では未だにそのような状態なのです。

 原子力規制委員会も原子力ムラの出身者が委員長を務めるなど,実に不十分であることは確かですが,国の基準に従って電力会社の原発を審査する,という仕組みは少なくとも責任の在り処をはっきりさせています。

 BSL4施設を始めとするバイオ関連施設や研究に対する安全基準や環境基準は実に不十分です。国にはまず最初にそのような法的整備をやって戴きたいのです。

④ 有事の際の補償に不安???

 ④の問題は片峰学長には何の責任もありません。ひとえに朝日新聞の記者の筆力の問題です。
 『地元住民には・・・有事の際の補償について不安の声がある』
というのは,間違いです。この文章は,

 A:有事の際にきちんと補償してくれるのか住民は不安に思っている,

という意味になっていますが,これは事実誤認です。住民が思っているのは,

 B:有事の際の補償を予め考えておかねばならないほどの施設=危険な施設

ということなのです。

 『安全性について不安の声がある』という表現は可能ですが,『有事の際の補償について不安の声』は全くありません。きちんと補償することを約束してもらっても何の意味もありません。
 エボラウイルスの被害に遭ったら完璧に補償してあげます,なんていう約束のその無意味さを噛みしめて欲しいものです。そのような補償が必要になる恐れのある施設は御免蒙りたいだけです。

 住民の反対理由を新聞記者に正確に認識して戴くために,電話で記者に真意をお聞きしました。それによれば,その記者の方は,以下のような趣旨の弁明をなさいました。

 『住民の反対理由は正確に理解している。Bの意味のつもりでああいう文章を書いた。しかし今読んでみると,確かにAの意味になっている。申し訳ない。

 悪意を持った文章ではなかった,ということにして,訂正記事の要求まではしませんでした。読者の皆様もどうか誤解をなさらないようにして下さい。

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by nakamatachi3 | 2016-03-07 08:27 | ・長崎大学の主張への批判 | Comments(3)


 1.第5回感染症研究拠点整備に関する連絡協議会における暴走議題

 私たちは『感染症研究拠点整備に関する連絡協議会』を三者協議会(長崎大,長崎県,長崎市の三者)と呼んでいるので,ここではこの略称を用いることにします。第5回三者協議会は今年の2月18日(木)に急きょという感じで開かれました。

 この会議では国の基本計画案の策定をを承けたあとなので,どんな会議となるか注目しましたが,なんと国から担当役人を呼んで説明してもらうという議題を第一番に掲げました。
 この会議についても検討する予定ですが,まだ議事録が出てないので,それが出るのを待って行う予定です。(発言権の無い傍聴者として,傍聴席に座っていると,とても聞こえにくく,メモを取ることすら不自由なのです。)

 この記事では,国の基本計画案とは直接関係の無いと思われる議題について,批判を加えておきます。その日の議題の第6番目として出されたのですが,タイトルは下記です。

 『(6)地域に開かれたBSL-4施設の設置(運営)について』
 そしてその会議資料が下記です。
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 発言権の無い傍聴者としてこの会議を傍聴していましたが,この議題と会議資料を見て唖然とすると同時に激しい憤りを感じました。なぜならば,会議資料のタイトルをよく見てください。なんと

 『BSL-4施設設置連絡協議会(仮称)のイメージ』
 
となっているのですから。坂本キャンパスへの設置はまだ誰も認めてはいない段階です。まだ誰も,国でさえ認めていないのです。

 そのような段階ですでに設置が決まった後のことを堂々と議題に出してきたということは,これまで住民無視で突き進んできた推進派の体質,科学者・研究者のイメージとは正反対の体質がそのまま露呈したものと言えるでしょう。
 しかし一方では,国から『調整状況を踏まえつつ』=『住民が受容しなければ設置は無理ですよ』と告げられた推進派の焦りの裏返しなのかもしれません。

 2.長崎市からの適切な疑義

 このような無謀な議題に対して,長崎市からはすかさず実に適切な疑義が提出されました。(長崎県の出席者の方からも出されたと思いますが,残念ながらよく聞こえず,議事録で確認したいと思います。確認次第,ここに追記させていただきます。)

 正確な文言は書けませんが,趣旨としては
 『武蔵村山はすでに出来上がった所(注:後述),長崎はまだ設置が決まったわけではない,一緒にするのはおかしい』
 というものであったと思われます(後日議事録で確認したいと思います)。

 これは至極当然と言えば当然の疑義なわけですが,当然のことをやって戴くことに敬意を表さなくてはなりません。というのは,未だ決まってないことも既成事実であるかのように強行突破しようとする側が大学なのだという事実に呆れるほかはないからです。長崎大学にとっても長崎市民にとっても実に不幸なことです。

 3.武蔵村山の運営連絡協議会モデルの危険性

 推進派のこの資料は,武蔵村山の感染研の運営に関する連絡協議会をモデルに作成したようです。会議資料の2枚目以降に,その資料が付されていました。それが下記です。
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 すでに出来上がっている施設の『運営』のための連絡協議会ですが,この中の第3条に組織の構成方法が書かれています。。一応留意しておきたいのは,この運営とは感染研全体の運営であって,BSL4施設の運営に限らないことです。(日付が,BSL4施設稼働前の27年1月20日となっています)。
 大学が提出した資料はこの方式をモデルにしていますが,問題なのは出来上がった施設の『運営』のための協議会をそのまま,まだ『決まってもいない設置』のための協議会に応用しようとしたことです。
 その応用編は独自に工夫が入っています。例えば,世代を代表したメンバー枠を作り,シニア世代,・・・等から選定するという案です。
 このようなものは思いつきのシロモノであって,一蹴したい所ですが,ここで批判したいのはそのことではありません。

 武蔵村山版にも言えることですが,このような協議会メンバーを集める方式はきわめて重大な欠陥を有しています。ここではそのことを批判したいのです。

 各方面から薄く広くメンバーを集める方式は,一見,非常に民主的に見えます。いろんな層から多様な意見を持つ人々を集める方法として,納得させやすいのです。
 しかしここに大きな落とし穴があります。それが選挙で選ばれるならば未だしも,そういうやり方は,必ず主体者(武蔵村山で言えば感染研,長崎で言えば長崎大学)に都合の良いメンバーだけを集めることが可能なやり方なのです。
 なぜならば,各方面(長崎大学案で言えば,例えば各世代代表として)にはいくら少数でも都合の良いメンバーは必ず居られるものであり,そういう上澄みの部分だけを掬って集めることが可能だからです。つまり,多様な意見どころか,賛成一色の人選が可能ということです。学識経験者・専門家枠もしかりです。
 (もちろん,役職指定のメンバーは所属組織の意見に支配されるのでここでは除外します。)

 重要なことは,そのような方式は必ずしも母集団の考えの多数・少数を反映しないという点です。選挙で選ぶというのも実際には不可能です。
 ということで,今後,大学はこのようなやり方,もしくはその変形版で,どのような組織も構成しようとするに違いありません。するとそれらはことごとく,御用組織となってしまいます。各方面から幅広くメンバーを集めるという美辞麗句に惑わされてはなりません。

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by nakamatachi3 | 2016-03-04 07:49 | ・長崎大学の主張への批判 | Comments(0)